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2016年5月11日 (水)

旅から帰ってきて想うこと

東京に帰ってきた。
 
 驢馬の関西ツアーを経て、東京に帰ってきた次の日には東高円寺二万電圧でソロライブがあった。

 今日はアルバイトに行った。
朝、電車に乗って、毎日誰かとすれ違っていて何も思わないような街に帰ってきたと思った。

 声が出なかった。ツアーで叫びすぎたんだろうか。5月の連休が終わった後の飲食店は嫌に静かだった。
 

 タイムカードを押す、こうして時間を刻印しながら毎日を過ごしていることを思い出す。
時間、時間、時間を切り取って金にしているけれど、時間と貨幣との交換は不可逆だ。その交換は嘘つきの考えたトリックにすぎない。

 時間を煙と灰にしている、と喫煙者のことを観ていた10代の頃を思い出した。あの頃は何もしていなかったな。
毎日図書館に行って、変な本を探して、見つけたら見つけたでガタガタ震えていた。なんでそんなことをしたのかは思い出せない。

 おれはいつの頃からか図書館の奥にある書庫に籠るようになって、そこで総記と百科事典をア行から片っ端に読んでいた。妙に落ち着いたものだ。
でも図書館から一歩出るとまたガタガタと震えが来ていた。何が怖かったのだろう?

 苦し紛れにアルバイトを始めた。幼なじみと一緒に神保町にあるレストランに面接に行った。面接の時間に15分遅刻したが、おれたちは雇ってもらえた。そのとき初めて出会ったバイト先の上司は元々舞台関係者でバンドマンで、ホールに出るときはステージに出るような気持ちで歩け、と教えられたものだ。


 アルバイトを始めてからおれの震えは止まった。

なぜだろうか?

きっと気が紛れたからに違いない。あの、自分が存在しているのか、この世からいなくなりたいような気分が、アルバイトをしていると嘘みたいに亡くなる。

覚えているかい?


 働くのをやめろって言ってる訳じゃないから誤解しないでくれ。実際におれの周りには一切働かない奴が何人かいた。そいつらは精神をやられてトチ狂った。

狂わない友達が二人だけいた。そいつらはミュージシャンになった。本意か不本意かは知らない。

気をまぎらわせてはダメだ。何かをやっているような気になってはダメだ。忘れてしまう。
確かに、働いた方がいいけれど。本当に望んだことを忘れないやつだけが、それをできる。

そう、毎秒毎秒思いながら皿を洗ったりするのは久しぶりだと苦痛だった。

慣れるのもマズイけれど、2日もすれば慣れる。

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