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2016年5月20日 (金)

密漁 / スペースデブりな朧月

おれは今真夜中の公園でベンチで寝っ転がっている。
これからあと30分後くらいにスタジオのリハーサルが始まる。

なんか他にするべきことがあるんじゃないかと思いながら歩き始めた。公園の池は夜で真っ黒だ。星もみえない曇りの夜だ。

ずっとポジティブでいるのは難しいし気持ち悪い。
だからたまに夜中に寝っ転がって、外気を呼吸して、なんか違うなって思って歩き出すとちょっと違う気分になって、別に前向きじゃないんだけど歩こうかなって思って歩いているよ。
 
 
 

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 今日、密漁を誘われた。
 前から誘われていたんだが、夏が近づいてきて本格的に密漁の季節なんだって。
 何かの例え話じゃないよ。本当の密漁だ。アワビとかサザエを盗るんだって。

 海で遊ぶふりをして、密漁をすることを想像したら笑ってしまった。

 密漁は悪いことだ。でもすごく魅力的に感じる。
犯罪を犯すと、高揚感と不安感の狭間でふわふわした浮遊感を味わう。
そういったことは憂鬱な精神の安定に役立つ。

少年が犯罪を犯したくなる気持ちってそんなことじゃないか?

憂鬱な精神の安定に役に立つのは、働くことだ。働くとメンヘラが治るって言ってるのを聴いたことがある。似たようなものだ。

働いているのと犯罪を犯しているのは程度の違いこそあれど、なにか根本的な人間の社会にコミットしようとする活動として、大して変わらないと思うんだ。


かつて危険な植物を育てている農家さんのお家にお邪魔したときそう思った。
農家さんはとても熱心に植物を育て、乾かし、小分けにパックしていた。

素晴らしい職人の手つきだった。惚れ惚れしたよ。

おれもなにか手伝うよ。
そう言ったら農家さんは

「いいんだNG。そこにいて見てろ」

と言った。

 あの夜を思い出した。


 素晴らしい夜もある。

 愛に溢れてこんな幸せな気持ちがあったのかって見つけることができるような。


 大抵はいつも逆だ。

 美しかったり素晴らしいことを求めすぎてしまって、ヒドイ憂鬱に襲われたり。


 毎晩素晴らしくなくていいよ、ひんやりした夜の窓やベンチに身を寄せて、じっとしていたい。

誰かに何かを言いたいときもある。

そういうときにこのblogを書くことにした。

 例えばこういう中途半端でムダに長い文を誰かに伝える方法が、却って現代には少ないし、誰もがこんな長さの気持ちは誰にも伝えられなかったり、やり場がなかったりしてるようにも思う。

そういうときに酒場や酒が機能しているようにも思うけど。

 おれは真夜中の公園の夜を映している池に、石を投げ込む感じで中途半端な気分を反映させている。

スペースデブリな朧月夜。

無用、不要ということが美しいこともある。

さあ、音楽の練習の時間だ。

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