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2014年9月12日 (金)

脳細胞以外で感じれるもの

 バンドの演奏旅行を終えて家路につくとき、その土地をずっと通り過ぎて何を見たのだろうかと考えることがある。


昨晩は友人たちに頼み込んで忍び込んだホテルで寝た。フロントの女性は奇怪なバンドマンが時間をずらして1人ずつ311号室に入っていって朝になると1人ずつ出てくるのを不思議に思ったかもしれない。おれは図体がでかいから忍び込もうにも難しいんだ。だから逆に堂々するようにしてる。

二日目は帯広へ。同じ道内と言っても、札幌から帯広は200kmある。本州で例えれば東京から静岡くらい?か?
でも道がずっと限りない直線だから、時間は本州よりかからないだろう。とても気持ちいい。風が乾いておる。

峠を越えると白樺と見渡す限りの農地や牧草地が広がる北海道的な風景が待っていた。

おれたちはその道をものすごいスピードで通り過ぎてゆく。観てはいるが、風景は時速90km前後で擦過して、デントコーンにも、サイレージにも、標本のような白樺の木肌にだって触れてはいないのだ。
 
帯広についた。駅前の大きなアーケードの通りは人気が少なくて、シャッターも目立っていたけど時折トラディショナルな佇まいのブティックや、渋いCD屋なんかもあって、なによりも風が乾いていて気持ちよかった。
昨夜の札幌ススキノはやはり大都会。帯広は閑散とはいかないまでも人が少なかったが、通りで人々がリラックスして店の前の椅子に座って話している姿は開放的で爽やかだ。
人間はこれくらいのほうが居心地がいいんだ。

通りの少し外れに今夜の会場、Studio RESTがあった。

リハーサルを終えて、メンバー全員でインデアカレーというカレーを食べた。旨かったし基本的に490円と安かった。おすすめの豚丼の店は残念ながら通り過ぎてしまった。


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書くこと、書きたいことは山ほどあるけれど、ライブに関しては記事では触れない。
何度も何度も演奏する夜を過ごしていると、その夜の演奏と空気はその場にいた人々だけのものにしておきたいという気持ちになってくるんだ。とくに理由はないよ。

演奏を終えて外に出ると雨が一度降って上がった後だった。

さすがに雨上がりの北の大地の夜は肌寒くて、夏なんてもう遙か遠くに置いてきた実感があった。

バッドアタックのヤナさんとショウタくんと驢馬のカツヤさんとでコンビニまで散歩して、缶ビールで乾杯した。



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NCM_1165.JPG

バキバキに疲労が溜まった状態で空港。おれたちは搭乗を待っていた。目の前に北海道が広がっていたけれどあとちょっとで触れることができなかったように思えた。でもそれでもいいかもしれない。かろうじて通り過ぎてすれ違ってニアミスしているような感じ。でも自分の観てきた物事を想像することは楽しい。
想像力こそが。と思う。前にも書いたかもしれない。忙しい日々だけどこうして搭乗を待って五人でぼんやり空を眺めることもある。
それぞれが何を想うかは知らんけど、おれはあったかもしれない白樺や牛や、ただまっすぐな道路のことを思い出していた。
 それはありきたりな使い古された北のイメージだけど、確かにあった気がする。そしてライブハウスに集まっていた情熱的な人々。どこで何度見ても全然違う風景を描写するのはなかなか難しい。
況やおれのズダボロの欠糖状態の脳細胞は本人の意思を無視してただただ眠ろうとしていた。



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